【書評】『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』 吉田尚記
今回ご紹介する本は、
『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』です。
話をするのが楽な人と言うのはいますね。
そういう人の特長は、自分をよく見せようとしなくても良いと
思わせてくれるからかもしれません。
自分をよく見せようとする「自己顕示欲(じこけんじよく」の気持ちがあると、緊張してしまって何を話せばいいか分からなくなって、話が出来なくなりやすいです。
ですが、その逆に、自己顕示欲を持たずに、コミュニケーションの目的は
コミュニケーションをすることだと意識すれば、楽に話せるように
なると著者は書かれていました。この本の中で最も印象的だった内容です。
人が幸せを感じる時と言うのは、「心が触れ合う時」のようです。だからコミュニケーションの目的はコミュニケーションで良い。
確かにいくらお金があっても、権力があっても、ずっと一人で過ごして触れ合いのない毎日なら、きっと悲しいですよね。
その他にも、
・相手の目は見続けなくてもいい
・コミュニケーションは上達するもの
・会話中に傷つくことがあって当然(サッカーのラフプレーのようなもの)
・劣等感を持たないようにしよう
などの、今日から使えるテクニックが書かれていました。
この本の良いところは、著者である吉田尚記さん自身が元々コミュ障であり、20年かけてコミュニケーションが出来るようになった実話から書かれていることです。
※吉田さんはラジオのパーソナリティをされるなど、コミュニケーションが重要視される仕事です。
だからコミュニケーションが苦手な人の気持ちに沿った内容になっており、本には説得力がありました。
コミュ障でも、考え方や様々な会話の技術を知ることによって、コミュ力が向上していくのだと書かれていました。
繊細で話すのが苦手な方でも、少し自信が持てるようになる本だと思いました。