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【書評】「自分には価値がない」の心理学 著書:根本橘夫

根本橘夫(ねもときつお)さんは教育心理学・性格心理学の大学教授です。

根本さんの本はとても読みやすいです。難しい心理学の内容を分かりやすく説明してくれます。

もっと色々な本を書いて欲しいですね~。

今回のテーマは「自分には価値がない」と感じる事について。

普段から自分の無価値観を感じている人は、この本を読むと、「あぁすごく分かる…!」と思うかもしれません。

この本からは、無価値感を感じる事について、そして無価値観から抜け出す対処方法を学ぶ事ができます。

「自分には価値がない」の心理学 (朝日新書)

「自分には価値がない」の心理学 (朝日新書)

 

自分を自分として成長させること、それにより、自分の内にある力を実感すること。

こうした体験を積み重ねることで、無価値観は自ずと乗り越えられていくのである。

中略

生きることがつらいと感じる人の胸に響き、いささかでも役立つことを祈りつつ本書を執筆した。その願いが届けば幸いである。

心理学本の著書と言えば加藤諦三さんですが、根本さんの本と同様に感じたことは、「自分の性格を受け入れて、前に進もう」みたいな感じです。

決してゆっくり休めばいいよ、みたいな感じではないのですね。

無価値感を感じた時、嘆くことや周囲に八つ当たりする事は簡単です。むしろ自然に生きていればそういう風に振る舞ってしまうのが普通かもしれません。

ですが、それでは解決はしないんですね。

無価値感を感じるのであれば、やはり価値を実感できるように行動するしかないとあります。

厳しいですね…!だけど、事実なのでしょう。

必要なのは行動である。

自分に何らの価値も実感できなければ、自分を肯定できるはずがない。自分の価値を実感出来る行動をすることこそ、自己肯定感に至る道である。

 

また、無価値感を感じる人と言うのは、価値を必死に求める傾向にあるので、人よりエネルギーが強いです。それを上手く使えば、自分を成長させて豊かな人生につながるのだと言う風に書いてありました。

自分の胸に聞いてみて、社会的評価が欲しければ、それを素直に追及した方がよい。とりわけ若いうちは、社会的成功を求めて努力する事がエネルギーになり、自分を成長させ、豊かな人生につながる。若い時期に、思いっきりそうした夢に邁進する体験がなければ、人生を不完全燃焼のままに終わらせてしまう可能性がある。

最近思うのは、何かを成し遂げるような人は、実は無価値感が強い人が多いのではないかなと。コンプレックスや劣等感とも言えるかもしれないですね。

お金持ちの人はもともと貧乏だったことがコンプレックスだったと言う話もよく聞きます。不安から生まれる膨大なエネルギーが世の中を動かしていると言うか、そんな気がたまにしますね…。

なので、無価値感を感じる性格と言うのは、見方を変えれば強烈な原動力になるので、うまく使ってやれば、何かを成し遂げることができるかもしれません。

という風に前向きに捉えてみるのも良いかもしれないですね。

 

また、あまりに無価値感を感じすぎてストレスになる場合の対処方法も面白いです↓

余計な欲を切り捨てると気疲れしない

私たちは余計なことに気を遣いすぎている。とりわけ無価値感が強いと、あれやこれやと気を遣い、それだけで疲れてしまう。

もっとシンプルに、もっと楽に生きていいのだ。

創造的無能のすすめ

皮肉屋の研究者ピーターが提唱した法則がある。それは、地位が上昇するほど人は無能になる、というものである。

中略

地位が上がるほどそれに対する適正が欠如することになり、仕事が苦痛でストレスに満ちたものとなる。

有能さを示さず、自分に適度な場所で、楽しんで仕事をすることに徹するというものである。

自分を自分に合った場所に置く。適所に位置することで、余裕を持って仕事ができるし、持てる能力を存分に発揮できる。

創造的無能のすすめの考え方は面白いですね!

最近の風潮かもしれないですが、出世に興味がない人が増えているそうです。(中間管理職自体も減っているみたいですね)

それなら、開き直って好きな事をして楽しんだ方が良い。

なんて肩の力が抜ける良い感じでしょう。。

確かに私の職場でも、仕事はできるのに役職に付かず、自由に楽しそうに過ごしている方がいます。

そういう人たちは人生を上手に楽しんでいる感じがして、ちょっとあこがれるのです。

あなたはどういう風に生きたいですか?