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『D・カーネギー 道は開ける』 香山晶【訳】

本書はあらゆる人間に共通する「悩み」の実態とそれの克服法を述べたものである。

古来、人間は「悩み」や「業」のために長年苦しめられ、人生の、とくに若い年代のエネルギーをむだに費やしてきた。この悩みを止め、そのエネルギーを人間本来の「幸福」な生活を始めるために使うことの絶好の伴侶として、本書は今後共読み継がれていくことを信じて疑わない。

道は開ける 新装版

道は開ける 新装版

 

  D・カーネギーの本は、どこの本屋に行っても見かけます。中でもこの「道は開ける」は大ベストセラーです。初版発行はなんと1948年ですが、今まで半世紀以上に渡って読み続けられています。

長年読み続けられている本と言うのは、人の不変の真理や、本質を突いたような内容のものが多いです。本書も人の「悩み」について書かれたものであり、その解決法が様々なアプローチで多く書かれています。

本書が人生の転機になったと言う方も多く、悩み多き長い人生の間で、読んでおくべき1冊かもしれません。

 

それでは、特に印象的だった箇所をピックアップします。

悩みを解決する為の魔術的公式

1.まず状況を大胆率直に分析し、その失敗の結果生じうる最悪の事態を予測すること。

2.生じうる最悪の事態を予測したら、やむをえない場合にはその結果に従う覚悟をすること。

3.これを転機として、最悪の事態を少しでも好転させるように冷静に自分の時間とエネルギーを集中させること。

心理学的に言うと、最悪のことがらを自分が受け入れることによって、失うものがなくなり、エネルギーが開放され、力が出るようになるそうです。

不安で悩んでいる状態が続くと、思考力も衰えていくそうです。それを解決する方法が、最悪の状態をまずは考えて受け入れてみるのが良いとの事でした。

 

ガレン・リッチフィールドの悩みを解決する方法

1.悩んでいる事柄をくわしく書き記す。

2.それについて自分にできることを書き記す。

3.どうするかを決断する。

4.その決断をただちに実行する。

保険業界でかなり有名な会社の東洋担当取締役であるガレン・リッチフィールドの悩みを解決する方法も書かれていました。

とてもシンプルですが、確かにこれに勝る方法はないのかもしれません。

私たちはしばしば問題から目を背けたくなりますが、悩みを解決するためには、問題に面と向かい、解決策を考え、今すぐ行動することが大事なようです。

 

心の中から悩みを追い出す方法

忙しい状態でいること。悩みを抱えた人間は、絶望感に打ち負けないために、身を粉にして活動しなければならない。

自然は真空を嫌うと言います。人間はあまり忙しくないと、心が真空に近い状態になり、悩み、空虚、恐怖、憎悪、嫉妬などの感情が心を満たそうとするそうです。

つまり、悪い感情が心を占める前に、他の感情で心を先に満たしてしまえばよく、その1つが「建設的な仕事に没頭すること」だと言います。

確かに仕事に没頭している人は、充実感があるように見える人が多いですね。

悩まないように、忙しくする。これは目からウロコの発想でした。

 

二週間でうつ病をなおすには

他人に興味を持つことによって自分自身を忘れよう。毎日、誰かの顔に喜びの微笑が浮かぶような善行を心がけよう。

人と触れ合う事で、うつ病は治ると良います。特に、誰かの役に立とうとすることは、自分の価値を実感しやすく、自己重要感も高まると言います。

 

自分が世界で一番悩んでいると思っているのでは、視野が狭い。皆悩み、そして前を向いて生きている。 

本書を読むことで、まず悩んでいるのは自分だけではないのだな、と言う気持ちになれます。

それどころか自分よりもっと深く大きな事で悩んでいる人が多く、そして悩まない人なんていないのだと言う事実を知るだけでも、楽な気持ちになれます。

そして、道は開けると言う言葉の通り、希望を持ち、勇気を持って対処していくことの大切さをこの本から学ぶことが出来ました。

道は開ける 新装版