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【書評】『自分合格力 人生が軽やかになる60点主義のすすめ』 齋藤 孝

今まで知らず知らずに信じてきた、心の足かせになる思い込みを捨て、新しい時代の価値観を抱いたほうがいいように思うのです。

時代が変われば、価値観も変わります。終身雇用で、老後は年金で暮らして、結婚して家を建てて、子供は3人産んで・・・などの価値観は、日本が高度成長期だった為に出来たことでした。

今は給与収入も中々増えず、終身雇用もなくなりつつあり、年金も期待出来ないような状況です。その中で、昔と同じような基準を普通にしてしまうと、ほとんどの人が到達できません。

まずはその現実を受け入れ、その中で60点で合格だと思えれば十分だと言う考えを持つ事の大切さを、齋藤孝さんは言われています。 

この本は、理想が高くて苦しんでいる人におすすめだと思いました。無理をして頑張っていた気持ちが、少し楽になると思います。

・何かの目標に向かっているとき人間は安定します。

・学ぶのを楽しむことが人生の祝福である

・結婚することで不幸になるのであれば結婚しないという選択も、いまは「あり」だと思います。

・必ずしも年収の高さに比例して人の幸福度が上がっていくわけでない

お金の量=幸福に繋がる訳ではないと、皆、気付き始めているような気がします。実際に心理学の本を読んでも、お金は幸せに直結するのではなく、人と触れ合う事などの方が、幸せを感じやすいと言われています。

バブルの頃はとにかくお金が全てのような世の中だったようですが、今もその名残が残っているのが問題だと言うわけですね。

「デートでワリカン」などの言葉が問題だと言われたのも、裏を返せば、男性が女性にデートで奢るのは当然だと言う空気が、今も残っているからかもしれませんね。

バブルの時期は高収入の仕事も多かったですが、今はサラリーマンの平均年収は350万~400万円から中々増えません。

そろそろ、時代の変化を受け入れる方が、自然かもしれません。

その中で齋藤孝さんは、学ぶ事や、結婚をしない選択肢、年収を気にしないで良い事など、自分の中で妥協点を見つけ、日々を楽しむ事が、人生を豊かにするヒントになるのだと言われています。

 

現代の日本において1年間に2万4千人近くの自殺者がいます。

飢えや戦争で死ぬのではなく、何かの思い込みに縛られていまの日本で幸せが見いだせずにいたり、人生に合格点を与えられずにもがき苦しみ自ら命を絶つ。

これは、非常に残念な状況だと思うのです。

バブルの頃の日本の当たり前だと未だに普通だと思い込み、それが実現できない自分に絶望している人が多いのかもしれません。

バブルの頃の普通は、今はかなりハードルが高いです。

その現実をまずは受け入れて、前向きに気持ちを入れ替える事が、必要なのかもしれませんね。

 

★→自分合格力 人生が軽やかになる60点主義のすすめ