うつになる人は、きっと一生懸命生きている人。
ブロガー・作家のはあちゅうさんのこの著書も、一生懸命悩みながら前向きに生きている姿が見えます。
心に響くエッセイが多く書かれています。
私もそうですが、人前では良いところだけを見せなければいけないと言う価値観を、子供の頃のどこかで覚えた人が、悩んでしまい自分に向けてしまった結果、うつになりやすいのかな・・・と思っています。
自分の存在価値が低いと感じてしまう時は、誰にでもあると思いますが、それを弱者や抵抗出来ない人に向けるなど、周囲に当たる事で、自分の存在価値を高めようとする人もいます。
また、多くの人は気にしないとか、上手にストレス解消をしているのかもしれません。
しかしうつになるような人は、きっとそれがうまくできなくて自分に向けてしまう。人を攻めず、適当に気にしないこともできず、自分の成長が足りないからだと、そっちのベクトルに向いてしまうのかもしれません。
・ただの自分を愛したいけど、ただの自分でいたくない
・不満足さは進化の余白
・人生を変えたい人は、人生への期待値が高い人
はあちゅうさんの本を読んでいると、「野心」と言う言葉がよく思い浮かびます。
もっと良い自分でありたい、って気持ちですね。だから人一倍努力するので、その結果成功しやすいのだと思います。
成功者と呼ばれる有名な人の中で、野心を持っていない人は少ないと思います。
しかし野心を持つ事は、成長に繋がりますが、やはり苦しい部分もあります。
それは、どこかで、「今の自分ではダメだ」と言う、自己否定になってしまうからかもしれません。
心理学の加藤諦三さんは、「人はありのままの自分でいられる事が第一」と言われていました。
つまり、今の自分でも十分良いと言う肯定感が、おそらく安心・幸福感に繋がるのですが、野心を常に持つというのは、その逆になりやすいのかもしれません。
また、「人は生涯、成長欲求と退行欲求に引き裂かれます。」と言う事も言われています。
はあちゅうさんのエッセイも、その葛藤に悩んでいる文章です。しかし、はあちゅうさんは悩みながらも、ずっと成長欲求を選んでいます。ここに、鼓舞される人が多いのではないでしょうか。
この本は、人に相談できないけど頑張ってしまうタイプの人におすすめだと思いました。
また、本文中に「なんのために生きてるんだっけ」というエッセイがありました。
私も最近、よく考えます。(うつっぽいかもしれませんね・・・。)
社会の為?自分の為?好きな人達の為?
結局答えは出てこず、充実した人生を送りたいからかな、と思うことが多いです。
でも、答えなんてなくて、人それぞれ納得していればいいのかな、とも思います。
色々な知人や家族にそういったことを話してみると、そんな事普段考えてないよ、本読みすぎ、などと言われる事が多く、悩む人の方が少ないのかな、もっと楽に生きようと思ってもいいのかもしれませんね(^^