ゆる部 - ゆるく楽しく生きる

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【書評】『夜を乗り越える』著者:又吉直樹

 『夜を乗り越える』は、芥川賞受賞作品の『火花』でより一層有名になった又吉直樹さんの著書です。又吉さんの本との出会いや、どうして本を読むのか、などの考えが書かれているのですが、共感できる部分が多くありました。

夜を乗り越える(小学館よしもと新書)

夜を乗り越える(小学館よしもと新書)

 

本は僕に必要なものでした。本当に必要なものでした。自分を不安にさせる、自分の中にある異常と思われる部分や、欠陥と思われる部分が小説として言語化されていることが嬉しかった。「自分は変ではない。あるいは、人なんてみんなどこか変な面があるのだ」と知ることができました。

この文章は、私自身の本を読んでいた理由も上手く言葉にしてくれた。と思いました。

誰にも言えないような、自分だけが持っていると思い込んでいる悩みがあって、日々悶々と過ごしている時、それを上手く言葉にしてくれている本に出会うと、とても安堵します。その体験が、読書にハマっていく始まりだと言う人も多いのだと思います。

本には、悩みへのアプローチが書いてある時もない時もありますが、とりあえず同じ悩みを持つ人がいる事がただ嬉しいのです。

私は本の中でもビジネス本が好きで、小説はほとんど読んできませんでした。それはビジネス本には、その著書なりの「悩みの解決案」が具体的に知ることができるからでした。

『夜を乗り越える』を読んでからは、小説にも興味が沸いてきました。今まで生きてきて、上手く言えない悶々とした気持ちを上手く、表現してくれている言葉を探す。そんな読み方なら、私に合っていると思えました。時間はかかるかもしれませんが、今なら面白く読める気がします。

【書評】『ひとを「嫌う」ということ』著者:中島義道

哲学者の中島義道さんの『ひとを「嫌う」ということ』を読みました。

哲学の本を読んでいると、一般常識とされる事を、「本当にそうなのか?」という視点で見ることが出来るので新鮮です。

この本のテーマは「人を嫌う」と言う事についてです。日本の教育では「皆仲良くが当たり前」と教育されます。

 社会はそんな甘い所ではありませんし、そもそも自然は弱肉強食なので、皆仲良くと言うのは理想論に近いことではあるのですが、誰かを嫌いと言うのは、大声で言ってはいけない空気があります。そんな「嫌い」というタブーに切り込んでいる感じがしますが、それも哲学者と言う立場だからこそ堂々と意見が出来るのかもしれません。

世の中には不思議な考え方をする人が大勢いて、彼らは地上のすべての人を好きにならなければならないと思いこんでいる。あるいは、そこまで行かなくとも、誰をも嫌ってはならないと信じ込んでいる。ですから、そういう人は、自分がある人を嫌っていることを自覚すると、大層悩むのです。自分はXを嫌ってしまった。なんという不謹慎な不道徳的な人間なのだろう。と自分を責めたてるのです。嫌う理由が充分ありながらも、悩み続ける。

私も両親に厳格に育てられたからか、こういった考え方をしていました。誰も嫌ってはいけないし、嫌われてもいけない。いわゆる、すごく善良な人ですよね。良い人なんです。

その考え方自体は悪いことではありませんが、なんと言いますか、人は「嫌う」という感情は当たり前のようにあるわけで、その感情を持つ自分を認めた上で、誰も嫌わないように、嫌われないようなものを目指すのならいいのですが、その感情を持つこと自体が汚れている、みたいに思っていた訳なんですね。

だから常に自己嫌悪をしていましたね、交流関係も、絶対に嫌いにならない人だけを選んで付き合ったりしていました。

われわれは、普通相手から嫌われないようにすることに大奮闘したあげくにそれが報われないとなりますと、掌を返したほうに今度は相手を大嫌いに持ってゆく。相手が嫌っている以上に嫌おうと決意してしまう。「嫌い」をゼロにするように努力するか、そうでなければ無限大にもってゆく。こうした単純なに現職ですべてを塗り込めようとするから「嫌い恐怖症候群」の人生は乏しいのです。さまざまな淡い中間色、深い混合色が複雑に配置された人生のほうがずっと豊かだと思いますが。つまり、さまざまな強度のさまざまな色合いの「好き」と「嫌い」が彩っている人生こそ、すばらしいものではないでしょうか。きれいごとに響くかもしれませんが、いかなる職場でも適度にあなたを嫌う人がいたほうが、そこからあなたはさまざまな他人との関係の仕方を学ぶことができる。どこに配置されても、あなたを大好きな人ばかりはいないのですから、そしてその理由は理不尽なのですから、自分が崩れてしまうほど耐えがたいのでないのなら、そこで「抵抗力」をつける技術を学ぶことが必要です。

人を嫌うな、人に嫌われるなと言う教育は私は、あまり好きではありません。確かに人を嫌うな、人に嫌われるなと言うのは、村や会社などの組織を長く続かせたい時には有効な考え方かもしれませんが、それが通用しない場所も多いからです。

農耕民族の場合は、喧嘩をせず、野菜や米を皆で育てて分け合えれば生きていけるので、一番それが有効なのかもしれません。

ですが、広い世の中に出ればそんな事は言ってられない場合も出てきます。人には欲があります。より良い異性を獲得したい気持ちから、競争も起きます。だから出し抜く気持ちも当然出てきますし、差別意識も起きます。そこで嫌いと言う感情が出ないはずがない。

そこで、嫌いという感情を認めない場合は、自己嫌悪し、競争に負けるしかないでしょう。

そもそも人を嫌わない、嫌われない人は、人間である以上この世に一人もいないのに、それを押し付けるような風潮が私は大嫌いです。

『「嫌い」という感情は誰でも持つけれど、仲良くした方が良い時は、「嫌い」の感情を見せない方が良い時もある。』くらいに教えたら良いのではないかと思います。

【書評】『20代の君たちへこれだけはやっておきなさい』著書:川北義則

川北義則さんの『20代の君たちへこれだけはやっておきなさい』を読みました。

今20代の若者は迷っている人が多いのではないかと思います。仕事、恋愛、友情、お金についてなど、人生における「理想像」というのが分からなくなってしまっているのではないでしょうか。

昔であれば、仕事は終身雇用で、結婚をして、子育てをして…というモデルがあったと思いますが、社会の状況が変わるにつれて、価値観が多様化しているように思います。

どう生きるのがいいのか・・・。

そのヒントを知ることができるのがこの本だと思います。 

20代の君たちへ これだけはやっておきなさい

20代の君たちへ これだけはやっておきなさい

 

川北義則さん流の生きるためのヒントが、40項目以上書かれていますが、その中で特に私が印象的だったものは以下の3つでした。

とりわけ礼節は大事にすべし

礼節さえ守っていれば、あとは少々いい加減でも、世間から一定の評価が得られる。若い人たちは意外にこのことを知らないようだ。

 礼節を心得ているかどうかは、ビジネスマンとして真っ先に評価される重要な項目だ。礼節をわきまえない社員は会社の恥である。

自分もかなり意識はしていますが、礼節は大事ですね。今まで大企業の方や中小企業の役職が上の方と仕事でお会いした事がありますが、当然ですが礼節はしっかり守られている方ばかりです。そういった方は仕事ができるイメージがありますし、実際できる人が多いのではないでしょうか。

30代になって礼節やビジネスマナーがなってないのはかなりマズイですね…。今後も礼節が大事ではなくなることはないでしょうから、まずは覚えておきたい所です。

敵味方についての考え方

敵は少なく、味方は多いほうがいい……普通はこう考える。この考えは単純ではないか。敵は必要な存在だし、味方が多過ぎても困る。

 世の中の現実はそううまくいかない。味方が敵に変わることも少なくないからだ。味方はつねに潜在敵。だから味方も少数でいい。

 「人はよく公平というが、人にはすべて公平にあたる必要はない。人は二種類に分けて接しよ。一つは手放すことのできない人間、もう一つは手放すことのできる人間である。

 世の中、二言目には平等だ、公平だといっているが、その陰でマキャベリが指摘したような現実も間違いなくある。このことを片時も忘れてはならない。

「今日の敵は明日の友、今日の友は明日の敵」

これは、私は同感です。日本の教育はどうも平等を言い過ぎる気がしているからです。それはそれで大事な事かもしれませんが、現実はそんなに甘くない。社会に出たら競争をしなくては生き残れない部分もあります。生きるための強かさを持たないと生きれない時はあります。

もともと日本は農耕民族だったので、皆で共同で作物を作って分け合う、助け合いの精神が発達したのだと聞いたことがあります。

会社にもよると思いますが、出世できるのは少数です。また、成果を出せない人はリストラの対象になります。だから、どうしても競争が起きる時は起きる。そんな時に公平、平等などは言ってられないのです。守るべきものがあるなら尚更。

でも、公平とか平等を大事にする人は、優しい人が多いと思いますけどね。

楽に生きるための二つの処方箋

一つは「自分で解決できない問題は自分にふりかかってこない」ということである。

 第二の法則とはこういうものだ。「その問題の解決策は思いがけないかたちで現れる。」

一つ目の法則はそうだと思うのですが、驚いたのは二つ目です。確かに、今までにそういうことがたまに起きていたなと思うのです。

転職活動をしていて、思いがけない縁から次の職場が見つかった事があります。なんで、このタイミングで?と思うような事ですが、本当に、色々な人の状況やタイミングが偶然重なった結果起きているんだと思いますが、人生にはこういう不思議なことってあるんだなと思ったことがあります。

何かで悩んだ時も、あきらめずに、どこかから解決策が出てくると希望を持つことができれば、気持ちに余裕を持てるかもしれないですね。

【書評】『仕事力をグーンと伸ばす 20代の教科書』 著者:千田琢哉

千田琢哉さんの新刊「仕事力をグーンと伸ばす20代の教科書」を読みました。

私は千田さんの出している本の9割、100冊以上を買って読んだほどの大ファンです。千田さんは仕事や人生についての著書が多く、数々の言葉に支えられてきました。

私が読書好きになったのも、間違いなく千田さんの影響です。。

仕事力をグ―ンと伸ばす20代の教科書

仕事力をグ―ンと伸ばす20代の教科書

 

千田さんの本では毎回気付きが得られますが、今回の本の中で特に気になったのは、「そこに愛はあるか」を考える。と言うことでした。

本音を口にしても許されてしまう人は、いざとなった時に覚悟がきまっているのだ。「世の中を良くしたい」「人を幸せにしたい」という愛がベースに横たわっており、そこから発せられる本音だったり厳しさだったりするのだ。

あなたも日常で相手に本音を伝えなければならないことがあるだろう。その場合にはいつもこう考えればいい。「そこに愛はあるのか」

元々、純粋な新社会人の頃はすごく意識していた事でしたが、

守るのが難しすぎて、挫折して忘れていた事だったので・・・今の自分にすごく響いたのだと思います。(ちょっと本の中身とはズレるかもですが…。)

愛とは、相手が喜ぶ事をしてあげたいと言う気持ちの事だと思います。
与える気持ち。キリストも隣人を愛せよと言っています。
やはり、与えられると嬉しいものですね。

で、それを実践していたのですが、世の中は
そういうことだけでは回っていない事を、社会人になり、知りました。

例えば、営業の仕事は正にそうだと思います。
自社の商品が他社のものと比べて一番良くなくても、買って貰わなければいけない時もあります。自分なら競合の商品を買うのに、、自分の給料の為にそれを人に薦める。

営業ならノルマがある場合もあります。
自分であれば買わないなと思う商品も、お得意様に沢山買って貰わなければいけない時があるかもしれません。自分の給料の為にお金を使って貰う。

また、これは実体験ですが飲食チェーンの店長の仕事で、上司から人件費削減でアルバイトの時間を減らせと言われた事があります。しかしアルバイト(特にフリーターや主婦の方)には生活がかかっている人もいます。でも、自分の給料の為にアルバイトの時間を減らした事もあります。

これらは、愛の無い行為かもしれません。

しかしこれを軽々しく批判できるでしょうか。

特に、守るべき家族がいるとしたら。
子供も生まれたばかりで、家のローンが20年残っていたとしたら。

愛の無い行為をしてしまうその人を攻めきれるでしょうか。

この理不尽だらけの世の中で、自分は愛のない人間だと傷ついていたら、やっていけない。だから「愛の無い行為をしている」と軽々しく断罪できる人は、世間知らずな幸せ者なのだと私は思います。

だから、私は色々と許せるようになりました。世の中はそういう部分もあるのだと。

だけど、、だからこそ、「そこに愛はあるのか」は忘れてはいけない言葉だと思いました。

 

千田さんの言いたい事と少し違ってしまったかな…。(;´ω`)

でも、すごく考えさせられる文章でした。

【書評】『シンプルに生きるための162のコトバ』 著者:本田直之

「シンプルに生きる」とは、しがらみから自由になること

「シンプルに生きる」とは、新しい時代の大切な「スキル」

「シンプルに生きる」とは、常識に逆走すること

「シンプルに生きる」とは、自分を信じること

本田直之さんは、多数のビジネス書を出されている方ですね。

多数の著書の特長としては、本田さんの会社名にもなっている「レバレッジ」という言葉の通り、様々なものを効率化させることを目的にした内容のものが多いです。

『シンプルに生きるための162のコトバ』は、生き方について書かれた本でした。今回の本は効率化というよりは、「世の中が今までの常識と変わり始めているけど、大丈夫?」という気付きを与えてくれるものでした。

Live Simply シンプルに生きるための162のコトバ

Live Simply シンプルに生きるための162のコトバ

 

 

今、社会は転換期だと言われています。

「良い高校、大学を卒業して大企業に入って勤め上げて、結婚して子供を作り、老後は年金で生活する。」

これが最も理想的な生き方である、と世の中では言われてきた為、皆、それに向かって努力していました。実際、数年前はそれが一番安定した生き方だったのです。

 

ですが、最近は大企業もリストラが増え、吸収合併などもされるようになり、また、年金制度は期待出来ない為、その生き方が最も安定しているとは言えなくなってきました。真面目に会社の望む通りに働いていれば、生涯安定だった時代は、変わりつつあるのです。

※もちろん、変わりつつあるだけで、大企業の方が今も安定していますし、福利厚生や給料などもいいので、それが悪いと言う訳ではありません。

 

先日、東大卒の電通の社員が過労死した事件が話題になりました。

その反応は冷ややかで、特に40~50代の世代は「俺たちも昔は、それくらい働いて当然だった」という反応が多かったそうです。

確かに20年前は、働く程給料やボーナスも上がり、年金制度もあり、そういった働き方をする事が最も安定した生き方だったので、それは事実なのでしょう。しかし、今は同じような働き方をしても、同じようなリターンは得られません。

過去の理想の生き方をそのままにして、真面目に働くと人が死んでしまう時代なのです。時代によって働き方、生き方も変えなければいけません。

『シンプルに生きるための162のコトバ』 には、これからの新しい生き方を考える為のヒントが書かれていました。

給料以外のいろいろな収入源を持つ

どんな大企業だっていつ潰れるかわからず、自分もいつリストラされるかわからないという不確実な状況下においては、給与所得以外の収入源を確保して、リスクヘッジする必要があります。

副業ではなく複業

生活費を補填するための「副業」ではなく、マルチという意味での「複業」です。「複業」は最初から安定した収入は望めないのが普通ですが、将来的なリターンが大きくなる可能性があります。

会社の仕組みを自分で作れる人が独立するのに向いている

起業から実務に至るまでの仕組みを作る能力がなければ、どんなに営業力があっても独立するのは難しいでしょう。

働いている会社のスタンダードと自分のスタンダードがイコールになると、会社なしではどうしていいかわからない状態に陷ってしまう

大企業であっても、どうなっていくかわからない世の中です。会社のスタンダードに頼って固い頭のままで生きていては、危機的状況になりかねません。

どんな大企業でもリストラや吸収合併、倒産する時代である以上、最も安定度を増やす為の方法としては、収入源を増やす事です。

最近では時代も考慮してか、副業を公認する大企業も増えてきました。

副業も本当に色々な種類があります。副業と言うとアルバイトなどもそうですが、フリーマーケットやオークションなどで物を売買したり、ブログで広告収入を得たり、自分で商品を作ってフリマアプリなどで販売するのも、立派な商売であり副業です。

そういった副業の中には、規模を大きくすれば、給与収入近くになるものもあります。それはもう副業ではなく複業で、将来への安定性は抜群に高くなります。

 

会社で働く上で大事にしたいのは、会社のルールは会社の社長が作ったもので、他の会社とは全く異なるということです。

親と子の関係と同じで、放っておけば、社員は社長が好む社員像に自然に近づいていきます。なので、社長が「副業なんてせずに、身を粉にして会社に貢献する」社員像が理想だとすれば、社員はそれ以外の事をしようとすると罪悪感を持ってしまいます。

そこまで真剣に持たなくて良いんですけどね。真面目すぎる人は、そこで期待に答えようとするから、過労死するまで働いてしまうんです。もしくは鬱になるか。使い倒された挙句に、同情されることはありません。はっきり言って損です。

会社のルールが、他の会社でも同じかと言うと、全くそんな事はないです。自分の生き方で生きましょう。

 

今回紹介した本はこちらです。

★→Live Simply シンプルに生きるための162のコトバ 

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